歯の寿命に大きく影響する根管治療。しかし、多くの歯科医院ではずさんな治療が……

根管治療は、歯の寿命に大きく影響する大切な治療です。歯の土台とも言える根管の治療ですから、この根管治療がうまくいかないと、どんなに高い被せ物を入れたとしても、遠くない将来でだめになってしまうのです。

歯の寿命を考えると決しておざなりにできない根管治療ですが、現在の日本の保険制度だと時間がかかるわりに点数が少なく利益が低いため、ほとんどの歯科医院では「できればやりたくない」「早く終わらせたい」と思っています。その結果いい加減な治療が横行し、再治療となる患者さんが後を絶たないのです。

実際にこんな患者さんがいらっしゃいました

薬ではなく綿が詰められていて……(40代/女性)

「歯ぐきにニキビみたいなものができて、そこから膿が出てくる」という理由で来院された患者さんです。膿の原因は、不十分な根管治療にありました。

根管治療で歯の神経をとると歯のなかが空洞になってしまい、ばい菌が繁殖してしまいます。そうならないために、通常は神経をとって空洞になってしまったところに神経の代わりになる薬を詰めますが、この患者さんの場合は薬ではなく綿が詰まっており、ばい菌が繁殖して歯ぐきから膿が出てしまっていたのです。

薬ではなく綿を詰める……とんでもないことではありますが、昔はこのように外からは見えないと思って、かなりいい加減な治療がされていたそうです。

レントゲン写真も見ずに……(30代/男性)

根管治療をして被せ物をしたばかりなのに、我慢できないくらいの痛みが出てしまった患者さん。レントゲンで見てみると、根管の先まで薬が入っておらず、根の先にたくさんの膿がたまっていました。この患者さんも、いい加減な根管治療の犠牲者だと言えるでしょう。また、治療前後のレントゲン写真を見せてもらったこともなく、自身の歯がどのような状態かも知らされていなかったそうです。

歯の根の先に膿が……(40代/女性)

「ものを噛むとときどき奥歯が痛む」とおっしゃっていた患者さん。レントゲンを見ると歯の根の先に膿がたまっていました。その歯は神経の治療がしてあったのですが、薬がしっかり詰まっておらず、その隙間からばい菌が感染し、悪さをしていたのです。

その歯には被せ物がしてあったため、治療をする場合は被せ物を外して土台の金属を外し、神経の治療をし直し……と、大がかりな治療が必要で、患者さんへの負担も大きかったため、しばらくは様子を見て痛みがひどくなったら治療をしていくことにしました。

今回は重篤な症状が出ていませんでしたが、トラブルが起きていたのは事実。この患者さんも、いい加減な治療の犠牲者だと言えるでしょう。

歯科衛生士が教える信頼できる歯科医院の見抜き方

歯科医院への疑問・不安・怒り……歯科維新の会に聞かせてください

  • ページの先頭へ戻る